青木 修 プロフィール
青木修氏は1970年初頭、大学を卒業後、空手の指導・普及のためスペイン、ビルバオの地へ渡ります。当時のスペインは大都市でも在住日本人が少なかったのですが、フランコ独裁政権下にあって大変危険な地でもあったバスク地方ではなおさら東洋人の顔つきが珍しがられた時代です。
道場で生徒に稽古をつけていると、珍しがった体格のいいバスク人が入って来て、それこそ殴り合い同然の試合(?)をして日本空手の名誉を守る事がしばしばありました。 また、氏は常に「日本流の空手指導法」を貫き、「これが私の空手指導方法である」として、生徒達への妥協を一切しませんでした。その間、氏のもとからスペイン、ヨーロッパ、そして世界チャンピオンが生まれます。
しかし、氏は年齢とともに考え始めていた事がありました。それは「老いとともに武道の力量は衰えるのか」ということです。 現在、氏は59歳。彼の身体は瞬時に動く動作において、若い空手家の数倍も早く動いてしまうのです。氏は、「身体の動きには骨の動き、特に肋骨や肩甲骨の動きが重要です。そして、身体全体の骨、関節、筋肉、腱を効率的に使えばその動きは動物並みになる。」と説きます。そのためにはまず、身体の構造・作りを十分に理解する事が大事である、と述べています。 ヨーロッパを回り指導する氏の空手に接する各国の猛者達は、「信じられないことの連続」に驚嘆を覚えています。ある人の言葉を借りれば、氏は「豹のような俊敏な動きとタコのような柔軟な動きをする」と言います。 加齢とともに、まさしく「武道の奥義」に近づきつつあるわけですが、氏は今、それを体系づける事に心血を注いでいます。日々の鍛錬から自分が会得したものを「科学的に説明する」という作業です。同時に、「日常の身体鍛錬、気の有効性」を伝えるために「Aoki Bio Energy」というクラスを空手と一緒に行なっており、その参加者達は空手や他の武道家はもちろんのこと、健康に携わるテラピスト、ヨーロッパにおける大会社の重役、大学教授、科学者達と幅広い。 青木 修
スペイン、アリカンテ在住 日本空手協会国家指導員七段(スペインチーフインストラクター) Aoki Bio Energy & Karate school 校長 スペイン語国家試験取得1978年 スペイン語翻訳著書16冊 「子供のための空手」著書3冊(スペイン語) 指導活動の他、行政・銀行主催の講演、マスコミ取材などと多忙を極めている。
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